アブストラクト(14巻10号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 超低体温下, 長時間血流遮断後の心蘇生法に関する実験的研究 |
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Subtitle : | |
Authors : | 石川茂弘, 葛西森夫 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東北大学医学部葛西外科教室 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 14 |
Number : | 10 |
Page : | 1097-1110 |
Year/Month : | 1966 / 10 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 「I 緒言」1950年, Bigelow1)2)の基礎的研究に端を発した抵体温法は, 1952年Lewis, Swan, Bailey3)4)5)らによつて, はじめて心臓外科の臨床面に応用の道が開かれた. しかし, 低体温法の臨床安全限界は, 28℃以上, 血流遮断許容時間は8分以内とされ, かなり限定されたものであつた. 1958年当教室の渡辺, 岡村ら6)~9)は, 低体温法の適応拡大を企図して動物実験をおこない, それまで危険視されていた左心室細動を発生させることなく, 直腸温15℃まで冷却でき, 2時間40分の血流遮断の後蘇生に成功した. その後の臨床例では岡村ら10)が, 19℃, 63分の成功例を見ている. 低体温法による開心術は, 完全な無血視野, 静止せる手術野が得られ, 手術操作も簡易であり, 更に, 大量の血流, 高価な機械を必要とせず, どこでも簡単に施行できる, という利点を有しながら, 必ずしも一般に広く応用されるにいたつていないのは, 本法には, 心血流遮断時間に限界があることと, 心蘇生法に問題が残されているためである. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |