アブストラクト(14巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : チアノーゼ型先天性心疾患にみられた肋骨侵蝕像・成因ならびに外科的意義
Subtitle : 症例報告
Authors : 大沢幹夫*1, 牛田昇*1, 豊泉稔*1, 小助川克次*1, 臼田多佳夫*1, 外山香澄*1, 豊田義男*2, 林健二*3, 本渡協*3, 佐藤礼介*4, 倉光秀麿*4, 藤倉一郎*4, 五味春人*4, 中山耕作*1, 榊原宏*3, 榊原仟*4
Authors(kana) :
Organization : *1聖隷浜松病院, *2聖隷浜松病院小児科, *3岡山市榊原十全病院, *4東京女子医大心研外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 14
Number : 10
Page : 1145-1151
Year/Month : 1966 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I はじめに」1928年Roseler1)が, 大動脈絞窄症のX線写真上の特徴として肋骨侵蝕像(Rib notching)を報告してから長い間この所見は大動脈絞窄症に特有のものと考えられていた. しかるに約20年前Batchelder等2)が大動脈絞窄に関係のない肋骨侵蝕像を指摘し, 以来この所見がまれではあるが他の疾患でもみられることが判つてきた. 1964年Mayo ClinicのDrexler等3)はこれらの原因を表1のごとく分類して総説的にのべている. 大動脈絞窄を除いてはチアノーゼ型先天性心疾患に比較的多くみられるといわれるが, これもFallot四徴症に対して行つたBlalock-Taussig氏手術後に発生するのが多いのであつて, それ以外はきわめてまれである. われわれは大動脈絞窄が除外されたチアノーゼ型先天性心疾患において2例の片側性, 1例の両側性肋骨侵蝕像を認めたので, ここに症例の詳細をのべるとともに, 従来は診断的意味のあつたこの所見が外科手術の立場からも意義があることに言及したいと思う(表1).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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