アブストラクト(15巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺癌に於ける流血中癌細胞と予後ならびに着床能力に関する実験的研究
Subtitle :
Authors : 吉田知司, 篠井金吾
Authors(kana) :
Organization : 東京医科大学外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 15
Number : 8
Page : 789-809
Year/Month : 1967 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第I章 緒言ならびに文献的考察」肺癌に限らず総ての臓器の癌に対して早期診断, 早期治療の啓蒙運動が盛んに行なわれ, その結果早期手術例も増加し, 根治率も近年上昇しつつある. しかし, 一方癌による死亡は依然として死亡原因の上位を占めている. 肺癌に於いても外科的療法に限らず, 他の治療法に於いても治療成績を阻み, 患者の予後を左右する最も大きな因子は癌の局所再発と転移であるが, 特に血行性転移の比重は大きく, 肺癌根治切除例でも癌死の60~70%が血行性転移によるものである. これに対して原発病巣から遊離して循環血流中に出現した癌細胞の転移形成防止対策を確立することは, 癌患者の外科的切除後の永久治癒率の向上を目指すために極めて重要なものである. 反面, 血行性転移防止対策を究明するに先立つて, 転移形成前の流血中癌細胞の出現機序並びに生死判別即ち, 着床能力およびその条件についての研究も必要であり, またこれと関連して患者の外科的療法後の長期にわたる追跡を行い, 流血中癌細胞と予後との関係を検討することによつて流血中に脱落した細胞の意義を調査する必要が生じて来た.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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