アブストラクト(15巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 各種心疾患における肺の組織学的研究
Subtitle :
Authors : 伊東経雄, 久保克行
Authors(kana) :
Organization : 三重県立大学医学部胸部外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 15
Number : 9
Page : 971-989
Year/Month : 1967 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「緒言」心臓外科の進歩とともに直視下心臓内手術も漸次安全度が高くなり, その結果として手術適応は次第に重症心疾患へと拡大される傾向にある. ここにおいて重要なことは, 重症心疾患の場合, たとえ心臓内の病変が手術的に根治されたとしても, 肺の機能および構造上の病的変化が回復し得るか否かという問題である. 特に, 高度の肺高血圧症の合併する先天性心疾患および, 僧帽弁狭窄症などの外科的治療にあたつては, これら心疾患の重症度を知ることの他に肺高血圧症の存在が術後呼吸管理上しばしば問題となる点に十分留意することが重要である. 心疾患にみられる, かかる肺高血圧症の発生機序については, Fowler1), Dexter2), Wood3), Halmagyi4)らの報告によれば, 心中隔欠損症にもとづいて惹起された肺高血圧症は, 左右短絡の結果として肺血管系における著しく増加した肺血流量による量負荷と, 左心系からの圧負荷によるHyperkineticな因子が生下時より長時間にわたつて肺組織に強い負荷を与えることにより発生するとしている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ