アブストラクト(15巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 超低体温時における心停止とその蘇生 第I編 低体温麻酔時における急性心停止とその蘇生法ならびに経過について
Subtitle :
Authors : 柴田茂治*,**, 猪狩忠*, 岡村宏**
Authors(kana) :
Organization : *岩手医科大学医学部整形外科学教室, **岩手医科大学医学部麻酔学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 15
Number : 5
Page : 564-573
Year/Month : 1967 / 5
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I. 全編に対する緒言ならびに文献的考察」寒冷が麻酔作用を有すことは歴史的にみるとかなり古くから知られ, その局所応用に関しては既にHippocrates1)が外傷の手当に用いたといわれ, また有名な史実としてNapoleonの外科医Baron Larry(1812)は寒冷時戦場に倒れている兵士の四肢切断時に患者はなんら疼痛を訴えなかつたことに気付いている. 全身冷却を治療として始めて臨床的に行つたのはSmith&Fay(1940)2)で, 癌の発育阻止の目的で全身を冷却し“Chrimotherapy”と称して発表した. “低体温, Hypothermia”なる術語は精神病患者の治療として全身冷却を行つたTalbott(1941)3)により始めて用いられ, “治療のために全身の体温を人為的に下降させること”と定義されている. 心臓手術に際して体温を下降させ, 代謝の低下による酸素消費量の減少と生体の手術侵襲に対する過剰反応をおさえることを始めて試みたのはMc Quiston(1949)4)でフアロー四徴症の短絡手術の麻酔管理としてこの低体温を利用し, 好成績を得たと発表した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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