アブストラクト(16巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 呼吸音による呼吸病態生理の研究
Subtitle :
Authors : 安田有孝, 篠井金吾
Authors(kana) :
Organization : 東京医科大学外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 16
Number : 2
Page : 111-133
Year/Month : 1968 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第I章 緒言」胸部疾患の診断にあたり聴診法の重要性はいうまでもない. 呼吸音に関する報告は1816年, Laennec1)がStethoskopを考案し, 以来間接聴診法により「呼吸音は肺組織, 喉頭, 気管支, 気管支幹で行なわれる呼吸に応じて, 異なつた性質を表わすもの」との主張に対しBeau2)が「呼吸音は声門に空気が通過する際に発せる音が気管, 気管支, 肺胞へ伝播し変形されたもの」との2大説を中心として, Skoda3), Bushnell4)等により論じられてきたが, 今だ定説がない. 呼吸音を客観的に理解しようとする努力は1911年, F.v.Muller5)が管状共鳴器を用いて気管, 気管支の固有振動数を測定して以来, 1920年代より呼吸音の描記がMartini6), H.Muller7)等Munchen大学の研究陣により押し進められ, 次いで, Trendelenburg8), Bass9), F.v.Muller10), Fahr u.Brandi11), Pierach12), Landes13), 等により, また米国では1929年Rochester大学のMetildi&Lyman14), が, 我国では1926年佐藤および阿部15)の報告について, 海老名16)17)18), 豊島19), 森脇20), 永山21), 杉若22), 橋本23), 小林24), 康25), 笠島26), 上田27), 等の多くの報告があるが, いずれも正常および病的呼吸音の周波数分析に主眼がおかれ, Laennec1), 以来聴診の原則であつた左右対称胸壁上での左右別呼吸音の比較検討は, 呼吸音図上で行なわれていない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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