アブストラクト(16巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 体外循環時脳波の観察
Subtitle : 原著
Authors : 吉沢孝夫, 橋本義雄
Authors(kana) :
Organization : 名古屋大学医学部第1外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 16
Number : 8
Page : 870-892
Year/Month : 1968 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1章 緒言」 1953年Gibbon1)が初めて人工心肺による心房中隔欠損症の手術に成功し, また一方1953年Lewis2)らによつて低体温下に直視下心臓内手術の成功が報告されて以来, 今日までの心臓外科の発展はまことに目覚ましいものがある. 当教室でも1951年故戸田教授3)の基礎的研究にはじまり, 1957年低体温法による臨床応用, 1962年名大VI型人工心肺装置の完成による臨床応用4)と順次発展を遂げてきた. さらにまたZuhdi5)6)7)Lillehei8)9)らの血液稀釈低温潅流法による勝れた臨床成績が報告されたのに注目し, 独自の小型回転円板型人工心肺装置を作製し, 1963年以降臨床応用を行なつてきた. これら人工心肺装置を使用しての心臓手術が安全に行なわれるためには諸臓器中最もアノキシアによる障害を受けやすい中枢神経系の安全保護が, 術中, 術後を通じて確保されねばならない. すでにDeWall10), Maloney11)らをはじめとして体外循環後の脳症状発現について多くの報告があるが未だその対策は完全とはいえない. 著者は動物実験および名大橋本外科教室で施行された心臓手術患者について体外循環が脳におよぼす影響を主として脳波の面より種々検討し, その安全性を追及した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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