アブストラクト(16巻11号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 先天性心血管疾患の出生前後における肺血管変化の組織学的研究 |
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Subtitle : | 特掲 |
Authors : | 古市暢彦, 宮本忍 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 日本大学医学部第2外科学教室 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 16 |
Number : | 11 |
Page : | 1112-1123 |
Year/Month : | 1968 / 11 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 「緒言」Edwards1)らが1951年に胎生期から乳児期にいたるまでの肺血管の組織像を発表して以来, これらに関する多くの研究が行なわれてきている. 胎生期の肺は換気をいとなまず, 肺動脈系は著しく蛇行し, その筋層も発達して高い血管抵抗を呈しているが, 出生と同時に, 換気がはじまると肺血管抵抗はしだいに減少する. このような劇的な変化が行なわれる前後において, 心疾患を有する新生児がどのような肺循環系の変化を示すかを追求するのが本研究の目的である. 心疾患は一般に胎生期において胎児の生活になんらの影響を与えていないと考えられがちであるが, はたしてそれは事実であろうか?これらについての系統的な組織学的検索はほとんど文献上みられないので, 著者は肺組織の肺血管系の検索を通じて, 出生前後の肺循環動態がどのように変化を来たすかを検討してみた. 現在もなお過半数が生後1年以内に死亡するといわれるこれら心疾患児の心肺循環動態の病理組織像を, その胎生期から把握し, その障害の程度を明らかにしておくことが, 今後の乳幼児心手術の成績向上の1つの基礎となり得ると考える. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |