アブストラクト(16巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 梗塞後左室瘤の一手術治験例
Subtitle : 症例報告
Authors : 庄司佑, 加藤恒康, 掛川功一, 山手昇, 野口達也, 中山良有
Authors(kana) :
Organization : 日本医科大学斉藤外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 16
Number : 12
Page : 1271-1275
Year/Month : 1968 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心臓壁の一部門弱くなり内圧のために膨隆してきたものを心臓瘤と呼ぶが, 心筋組織を欠くかまたは他の部分にくらべ薄いため心収縮にさいして奇異運動を呈する. その容量が大きいと心不全の原因となり, また時には破裂も見られ予後は不良である. 限局的で有症状の心臓瘤には外科的治療が考慮され, 外国では一施設で数十例の手術症例をもつところもあるが, わが国では原因の大半を占める心筋梗塞が少いためか心臓瘤の手術治療例は少く1)~3), ここに報告する症例は心筋梗塞後の左室瘤の手術治験例としては初めてのものと思われる. 症例)62才の男子で5年前と2年前に収縮期180~200mmHg程度の高血圧を指摘されたことがありそのたびに数週間ずつ服薬していたが, 2年前のときには2~3回胸部絞扼感があったことを記憶している. 約1年半前の冬, 夜間睡眠中に前胸部痛, 胸内苦悶などの狭心症様発作をおこした. 発作の持続は数分で短かい間隔をおいて数回くり返したがその夜だけで消失し, 次の日には建具業としての仕事を普通に出来た.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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