アブストラクト(17巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 開胸術後の血行動態に関する研究
Subtitle : 原著
Authors : 近藤宣雄, 川島健吉
Authors(kana) :
Organization : 東京医科歯科大学医学部第1外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 17
Number : 9
Page : 997-1005
Year/Month : 1969 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I 緒言」 近年外科学の発達に伴い, 重症例にも積極的に治療を行なう努力がなされ, 術後管理にも高度の技術と知識が必要となつてきた. 手術が生体に与える影響は複雑であつて, その分析は容易ではないが, 循環系への影響はとくに重要なものの1つと考えられている. したがつて術後管理を合理的に行うには, 術中, 術後における循環動態の推移を正確に把握し, その効果を知ることが重要である. 従来循環の状態は臨床所見, 血圧, 脈搏などにより綜合的に判定されているが, 心拍出量の測定も古くから注目されていた方法の1つである. しかしながら高価な装置, 技術上の制約もあつてかならずしも一般化した方法とはいえない, インドシアニン・グリーン, クマシー・ブルーなど1)の色素が開発され, かつ装置の改良などにより, 色素稀釈法は一躍脚光をあび, 循環諸量の測定および心疾患の診断など広く臨床方面に応用されている. しかしながらこの方法を術後管理に応用した報告は比較的少く, また開胸術後の循環動態についての研究も少いようである. 著者は開胸術後の術後管理に色素稀釈法を応用し, 循環動態の推移を観察し, さらに僧帽弁狭窄症の交連切開術後の循環動態については左房機能, 左室機能の推移についても検討を加え, 若干の知見を得たのでこれについて考察を加え報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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