アブストラクト(17巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 縦隔腫瘍の治療成績
Subtitle : 症例報告
Authors : 正岡昭, 長岡豊, 前田昌純, 岩本熙, 門田康正, 中原数也, 木村謙太郎, 曲直部寿夫
Authors(kana) :
Organization : 阪大第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 17
Number : 10
Page : 1132-1139
Year/Month : 1969 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「1. はじめに」 縦隔腫瘍に対する認識は他臓器腫瘍に比べて短い歴史しか持つていない. その理由としては胸部レ線撮影の普及とその読影能力の獲得に時間を要したこと, 安全な縦隔への外科的アプローチの確立が比較的最近までなされなかつたことが挙げられよう. しかし胸部外科の発展に伴つて縦隔腫瘍が外科的治療対象となり, 一般の関心も高まつてきた. 昭和36年4月, 第61回日本外科学会総会において縦隔腫瘍が宿題報告のテーマとして取り上げられ, 東大の羽田野茂, 阪大の武田義章, 東北大の葛西森夫の諸氏が担当し, ともに数十例の症例を得てその臨床像の呈示を行なつた7)~9). しかしこの時点での関心は専ら診断および手術手技に向けられ, 治療による遠隔成績の詳細については未だ十分な材料が出揃つていなかつたといえよう. 阪大第1外科では武田がこのとき組織像判明72例を得て, その診断の問題点を指摘, とくに静脈造影の診断面における有用性につき強調したが1)~7), その後8年を経て, 経験した症例数も174例となり, 治療の遠隔成績についても幾らかの知見を積み重ねるに至つた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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