アブストラクト(17巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 多発性肋骨骨折の治療
Subtitle : 症例報告
Authors : 柴生田豊, 矢吹清人, 大内将弘, 須藤憲, 乙供通稔, 香川謙
Authors(kana) :
Organization : 東北大学医学部槇外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 17
Number : 2
Page : 198-204
Year/Month : 1969 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 肋骨骨折は胸部外傷の中で最もその頻度が高い疾患であるが, これまでは軽症例が多かつたためかおおむね保存的療法のみで処置され, 外科治療上大きな問題となることは少なかつたように思われる. ところが最近では交通外傷の激増とともに, 高度の呼吸障害を伴う多発性肋骨々折に遭遇する機会が多く, 救急処置の如何によつては致命的となる場合がしばしば見られるようになつた. われわれは最近2年間に多発性肋骨々折の6例を手術的治療の適応と認め全例に開胸, 観血的肋骨固定術を行なつたのでその概要を報告し, 多発性肋骨々折の対策について, 若干の考察を試みたい. 「症例」 6例の臨床所見, ならびに経過は表1に示す如くであるが, 以下各例について若干の説明を加える. 症例1: 53才男, (入)77-65 小型トラックを運転中崖から転落, 受傷直後某病院に入院した. 血圧100~60mmHg, 脈拍数100で弱く, 呼吸困難および胸壁動揺を呈する奇異呼吸を認めた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ