アブストラクト(17巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心臓移植のための心臓保存に関する研究(高圧酸素低温下保存について)
Subtitle : 原著
Authors : 藤村光夫, 榊原仟
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 17
Number : 5
Page : 593-609
Year/Month : 1969 / 5
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第I章 緒言」 いかなる方法を用いても機能を回復し得ない臓器に対しての治療方法として近年移植が注目されてきた. 1956年腎臓移植が臨床で成功して以来腎臓移植はきわめて多くの臨床例が行なわれている. また1967年12月Barnardによつて初めて心臓移植が行なわれ, その後現在まで40例に達する心臓移植の臨床が行なわれた. しかし現在でも移植臓器の入手に関してはきわめて多くの問題を含んでいる. 著者は1963年以来移植心臓としての心臓保存を取り上げ, 保存環境を低温および高圧酸素下に保ち至適保存条件の検討を行ない, 1964年Third Asian-Pacific Congress of Cardiologyにて発表した. 斯る研究は著者が始めた当時には全く新しい試みで他にそのような研究がみあたらなかつた. その後時代の要求と共に高圧酸素を利用したこの種の研究が行なわれるようになつた. 著者は心臓保存の至適条件として純酸素2kg/cm2加圧下1~4℃と決定した. さらに保存液についても5%ブドウ糖加10%低分子デキストラン300ccと乳酸ソーダ加リンゲン液150ccと20%ブドウ糖50ccの混合液を最適とした. このような至適条件についての研究はまだみられていない. そこでこの大要を報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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