アブストラクト(17巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 人工僧帽弁の形態と弁抵抗-水力学的比較検討-
Subtitle : 原著
Authors : 土岡弘通, 福慶逸郎, 弥政洋太郎, 高橋虎男, 福田巌
Authors(kana) :
Organization : 名古屋大学医学部第1外科教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 17
Number : 5
Page : 610-615
Year/Month : 1969 / 5
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 自然弁の形態を写したいわゆるleaflet型人工弁を僧帽弁置換に用いる試みでは, 大動脈弁置換の場合と異なつて弁口の形が円形でないこと, 腱索があることなどの僧帽弁の特異性を克服する必要があつた. Starr-Edwards1), Smeloff-Cutter2)などのいわゆるball弁は自然の形態をまつたく無視し, 機能のみを考慮にいれているので, 僧帽弁のこのような特異性に妨げられることなく臨床的に広く用いられてかなりの成績をおさめている. ball弁の欠点を補なう意味でのKay-Suzuki3), Kay-Shiley4)などのいわゆるdiscoid弁の出現は新たに人工弁の優劣に関する論争を引き起すことになつた5). 人工弁に対するhomograft, heterograftの優位性の判定には長期予後の面でいましばらくの日時を要するものと思われる. 人工弁の特性は直接に患者の手術予後を決定する重大な要素の1つとなるので, その詳細を正確に知ることは心臓外科医にとつてはなはだ重要である. 今回の報告はとくに僧帽弁置換用の人工弁のもつ数多くの特性のうちから水力学的な面を選び, その一端としての弁抵抗を各種弁模型を用いて実験的に測定し比較検討したものである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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