アブストラクト(18巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 成人の先天性食道気道瘻について
Subtitle : 原著
Authors : 唐沢和夫, 沢田勤也, 赤嶺安貞, 三浦重人, 福間誠吾, 須知泰山*, 佐藤秩子*
Authors(kana) :
Organization : 愛知県がんセンター病院外科, *愛知県がんセンター病院臨床検査部
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 18
Number : 1
Page : 51-60
Year/Month : 1970 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「はじめに」食道および小児外科の普及に伴ない, 先天性食道奇型のうち最も多数を占める食道気道瘻の手術に関する報告は, 本邦でもその数を増しつつある. これらの先天性奇型はすでにVogtらの分類に示されるように, その95~99%は食道閉鎖を伴なう食道気管瘻であつて, その頻度は報告者によつて非常な差があるが, 欧米では800~3,000回の分娩に1回, また, 500~1,0000回に1回という報告もある. いずれにしても比較的まれな疾患であり, まして食道閉鎖を伴わない先天性食道気道瘻は, さらにまれな疾患といえよう. このように発生頻度がまれなのに加えて瘻管が細小な場合には, 診断はしばしば困難であり, また, 成人になつてから発症するようなものでは, 後天性の原因による食道気道瘻との鑑別が必要となる. われわれは, 昭和39年12月より43年12月までの間に成人の先天性食道気管支瘻2例, 食道癌に続発した後天性食道気管支瘻4例を経験したが, 今回は主として非閉鎖性の先天性食道気管支瘻について述べ, 文献的考察を加えて見たいと思う.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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