アブストラクト(18巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 70才以上の肺癌患者の外科治療
Subtitle : 原著
Authors : 北条慶一, 成毛韶夫, 石川七郎
Authors(kana) :
Organization : 国立がんセンター外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 18
Number : 3
Page : 262-267
Year/Month : 1970 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 最近, 生命の延長によつて, 外科治療の対象となる癌患者に高令者の占める割合が多くなつた. 肺癌患者の場合も同様で, 治療方針を決めるのに苦心をはらう場面がふえている. 私たちには, 従来, 綿密な心肺機能評価を行なつて, それで切除適応があれば1)2)3)年令を超越して手術をつづけてきた. ただ80才以上の人々に対しては“高令”という観念的な理由で, 症状がなければそのままにするか, 放射線治療を行なつてきた. しかし, こういう治療方針の適否を検討する必要があろう. 高令者で肺癌の切除をうけた人々を診ていると, 心肺機能を主とする切除適応で治療しても, それだけでは割切れない因子があつて, 素直な経過をとらないものがあることを感じる. その因子が“加令”であるにちがいないが, その本質の把握ができない. 暦年令と肉体的加令の相関を知りたいが, これを数量的に表現する方法は, いま, 見当らない. したがつて, それを追求する一歩として, ここに私たちが外科治療を加えた肺癌患者のうち, 70才以上の群を中心としてその実態を検討しようと思う.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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