アブストラクト(20巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽弁疾患の手術前後の血行動態に関する研究-とくに経中隔左房穿刺を中心に-
Subtitle : 原著
Authors : 安形篤, 武内敦郎
Authors(kana) :
Organization : 大阪医科大学第2外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 20
Number : 2
Page : 89-102
Year/Month : 1972 / 2
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「第1章 緒言」現在, 僧帽弁疾患に対する外科的療法は最も普及した心臓手術の1つであり, 今後その手術適応はより重症な症例に向って拡大される方向にある. 一方, 手術症例の増加と術後経過の観察の長期化に伴い再手術を必要とする症例が増加しつつあることも事実である. これらの事実は, あらかじめ術前に弁の病変の程度を正確に把握し, これに立脚した最適の手術々式を選択すること, および術後においては手術によってもたらされた弁機能の改善状態を適確に評価することにより, 各種手術術式の効果を正確に判定し, よりよい手術術式の適応の資料とすべきことの重要性を意味している. 従来, 僧帽弁患者の病態生理の評価はまず右心カテーテル検査法により肺動脈楔入圧を測定するか, あるいはRoss1)2)によって開発された左心カテーテル法を用いて単に左房圧を測定することによってなされ, さらに心内圧が血流量と流出抵抗によって規定されていることから考えて, 僧帽弁機能, とくに僧帽弁口の流出抵抗は心内圧測定のみでなく血流量の因子の考慮も必要となり, 心拍出量を加味して弁口面積の評価が行なわれてきた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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