アブストラクト(20巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 体外循環と術後呼吸不全
Subtitle : 綜説
Authors : 弥政洋太郎
Authors(kana) :
Organization : 名古屋大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 20
Number : 4
Page : 301-310
Year/Month : 1972 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I. 緒言」今日, 開心術を行なう補助手段として人工心肺による体外循環法が最高の位置を占めることに異論をさしはさむ人はないであろう. しかしながら体外循環(cardiopulmonary bypass以下CPBと記載する)は生体個有の循環に比べれば, やはり異常な循環であり, 生体にとって種々の不都合な影響を与えるものであることを否定するわけにはいかない. その1つにCPBによる開心術後に時として進展する呼吸機能不全がある1)~9). 事実, たとえばFallot四徴症の根治術後, 当日の夜は心肺機能にとくに問題がなく, 順調な経過をとっているようにみえたのに, その後の24~48時間の経過で漸次pO2の低下をきたし, 呼吸不全症状が顕われてくることを時に経験することがある. この時期を適切な処置によりのり切れば患者の状態は安定し回復に向うのであるが, 症例によってはあらゆる治療に反応することなく, 死亡へのコースをたどることになりかねない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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