アブストラクト(20巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 異種肺動脈弁を縫着した代用血管グラフトを用いたRastelli法による完全大血管転位症の1手術例
Subtitle : 症例報告
Authors : 須磨幸蔵*1, 小笠原長康*1, 工藤竜彦*1, 谷口堯*1, 花房伸*1, 堺裕*1, 榊原宏*1, 奥村修三*2
Authors(kana) :
Organization : *1榊原十全病院外科, *2国立岡山病院脳神経外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 20
Number : 12
Page : 943-950
Year/Month : 1972 / 12
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 完全大血管転位症の外科治療はAlbert1)の創意にもとづくMustard法34)によって大きな進歩をとげた. また心室中隔欠損症, 肺動脈狭窄を伴なう完全大血管転位症については弁つきhomograftを使用したRastelliの方法38)によって根治手術が容易になった. われわれは最近, 今村ら20)33)による異種(ブタ)肺動脈弁を縫着した代用血管を用いてRastelli法により, 心室中隔欠損, 肺動脈狭窄を伴う完全大血管転位症の症例に根治手術をなったので, 本症例における問題点の考察を加えて報告する. 「症例」患者:高○真○○ 女子, 10才. 主訴:チアノーゼ, 運動制限. 家族歴:特記すべきことはない. 現病歴:満期安産で母体の妊娠中に異常はなかった. 生下時体重は3600gであった. 生後1年頃に保健婦にチアノーゼを指摘されるまで家人は異常に気づかなかった. 昭和41年, 4才の時に当院を受診したが, 赤血球数560×104, 血色素量120%で軽度の多血症とチアノーゼが認められた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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