アブストラクト(20巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 開心術直後の循環動態に関する臨床的研究-とくにLow Output Syndromeの診断と治療について-
Subtitle : 原著
Authors : 谷中清, 麻田栄
Authors(kana) :
Organization : 神戸大学医学部第2外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 20
Number : 5
Page : 444-459
Year/Month : 1972 / 5
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 「I 緒言」開心術の成績は, 正確な術前診断, 適切な手術手技および術後管理の3者によって支えられていると思われるが, 近年心臓外科の進歩により, 重症例の手術が増加するにつれて術後管理の面で一層むずかしい症例がふえ, 早急に解明されるべく多くの問題点が明らかとなった. 開心術後にみられる多くの合併症のうちで, もっとも問題となるものは, いわゆるlow output syndrome1)(以下LOSと省略)であろう. これは血圧の下降, 中心静脈圧の上昇, 乏尿, 四肢末梢のチアノーゼおよび冷感などを主症状とする症候群であって, その原因としては, 心内奇型の不適ないしは不十分な修復, 手術操作による心筋障害, 長時間に亘る体外循環, 呼吸不全による酸素欠乏等, 種々挙げられている. 手術に際しては, これらの諸因子を極力避けるべきであり, これはLOSの発生予防上, きわめて大切なことであるが, 一旦発生したLOSに対しては, これを極力早期に発見して適切な処置を施すことが手術成績向上のために不可欠であると思われる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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