アブストラクト(21巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 左室に開口せる左冠状動脈瘻の1治験例および文献的考察
Subtitle : 症例報告
Authors : 鈴木俊雄, 星野俊一, 永峯堯, 浜田修三, 岩谷文夫, 本宮憲治, 藤井真行, 菊池節夫, 本多憲児
Authors(kana) :
Organization : 福島県立医科大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 21
Number : 9
Page : 893-897
Year/Month : 1973 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 冠状動脈瘻は先天性心疾患のなかでもめずらしい疾患であるが, そのなかでも左冠状動脈が左室に開口する例は非常に稀であり, われわれが文献上調査した範囲では, 現在まで2例が報告されているにすぎない. われわれは最近, 左冠状動脈廻旋枝が巨大に拡張し, 左室に開口する症例に対して根治手術に成功したので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者は24才女子, 満期正常分娩で, 家族歴特記すべきことなし幼少の頃より風邪に罹患しやすかつたが, 正常の人と同じように運動しており, チアノーゼなどを指摘されたことはなかつた. 18才頃より運動時に動悸が激しくなり, 20才時心不全と云われ, 当科入院した. 心カテーテルを施行し, 単冠状動脈の診断にて手脈の適応ではないと判断, 一時退院した. その後症状さらに増強し, 次第に疲れやすくなり, 起坐呼吸, 不整脈, 左胸部痛出現し, さらに精査の意味で, 昭和47年6月再入院した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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