アブストラクト(21巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 特発性血小板減少症を合併した心房中隔欠損症の1手術例
Subtitle : 症例報告
Authors : 阿部稔雄*, 岡村永義*, 神谷忠**
Authors(kana) :
Organization : *名古屋大学医学部第1外科, **名古屋大学医学部第1内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 21
Number : 11
Page : 1093-1096
Year/Month : 1973 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 出血性素因をもつた症例の外科手術にさいしては, 止血に対する細心の配慮が必要であるが, 開心術にさいしては, さらに体外循環による凝血障害も加わるので, 一層の注意が肝要である. われわれは, 特発性血小板減少症が合併した心房中隔欠損症の根治術を経験した. 特発性血小板減少症に合併した心疾患の開心術は文献的に報告がないように思われるので, ここにその1例につき報告する. 症例 46才, 女子. 既往歴 1952年, 27才の時, 肺結核に罹患し, 3年間入院, 化学療法, 気胸, 気腹をうけた. 1958年, 子宮筋腫核出術をうけたが, 輪血を200mlうけたのみで, とくに出血による障害はなかつた. 1970年末に肺炎に罹患し, 入院加療した. 現病歴 1952年, 27才の時, 心雑音を指摘され, 1968年, 集団検診で心房中隔欠損症と診断された. 運動時の心悸亢進・呼吸困難を訴えるようになり, 1970年, 当外科へ入院, 右心カテーテル検査をうけ, 心房中隔欠損兼左上大静脈遺残と診断されたが, 同時に特発性血小板減少症のあることを見出された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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