アブストラクト(21巻5号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 左側心室切開により心室中隔欠損を閉鎖した修正大血管転位症の2治験例
Subtitle : 症例報告
Authors : 永井勲*, 川島康生*, 宮本巍*, 森護*, 団野迪昭*, 高野久輝*, 清水幸宏*, 賀来克彦*, 曲直部寿夫*, 戸崎洋子**, 吉矢生人**, 小塚隆弘***, 恩地裕**, 立入弘***
Authors(kana) :
Organization : *大阪大学第1外科, **大阪大学麻酔科, ***大阪大学放射線科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 21
Number : 5
Page : 538-546
Year/Month : 1973 / 5
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 修正大血管転位症に伴つた心内合併症ではVSDが最も多くみられる. この場合のVSDの閉鎖は, 従来右側心室切開により静脈側から行なわれていた. しかしBulbo-ventricular inversionを伴う場合には, 右側心室側からのVSDの閉鎖にあたつて, さまざまな不利な点がある. そのうちで最も重大なものとして, 術中術後の完全房室ブロックの合併症がある. われわれも, 過去においてVSDを合併する2例の修正大血管転位症および2例の心室錯位を伴つた両大血管右室起始症において右側心室(解剖学的左心室)切開にてVSD閉鎖を行ない, 3例を完全房室ブロックにて失い, 残る1例も完全房室ブロックに悩まされた末に血栓症のため失つた. この苦い経験より, 最近本症のVSD閉鎖を左側心室(解剖学的右心室)側から行ない, 良好な結果を得たので報告する. 症例1. (Y.I.)7才, 男児 生後3ヵ月某医にて心雑音を指摘された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
このページの一番上へ