アブストラクト(22巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 内胸動脈冠動脈吻合法に関する基礎的研究 とくに血行動態的検討 |
---|---|
Subtitle : | |
Authors : | 松波己, 杉江三郎 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 北海道大学医学部第2外科教室 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 22 |
Number : | 3 |
Page : | 165-175 |
Year/Month : | 1974 / 3 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 最近の虚血性心疾患に対する外科療法の発展は目覚ましいものがある. とくにAoutocoronary Saphenous Vein Bypassは広く臨床に応用され, その成績も良好である. 一方, 内胸動脈冠動脈吻合法は, その長期開存率の優れていることが注目されている反面, 血流量が少いこと, 位相が生理的冠血行動態と異るため拡張期冠血流量が減少することなどの理由によつて不利とする考え方がある. そこで雑種成犬を使用し, 実験的に内胸動脈冠動脈吻合と上行大動脈動静脈片冠動脈バイパスを作製し, 両者を主として血行動態的な面で比較検討した. その結果, 内胸動脈は血流供給源として冠動脈の数倍の血流を有し, 血行動態的にも拡張期血流はバイパス法と比較して劣るものではないことを確認した. すなわち冠血流量は末梢冠血行の状態, 心筋の態度によつて規定されるものであつて, 血流供給部位による相違は認め難い. 内胸動脈はその応用に解剖学的な制限はあるが, 直接的冠血行再建法としてきわめて有利な面が多い. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : |