アブストラクト(22巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大動脈縮窄症, 心室中隔欠損症, 大動脈弁閉鎖不全症およびバルサルバ氏洞動脈瘤を合併せる症例の手術治験例
Subtitle :
Authors : 龍田憲和*, 三木成仁*, 立道清*, 野口一成*, 南一明*, 伴敏彦**
Authors(kana) :
Organization : *天理病院心臓血管外科, **小倉記念病院胸部心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 22
Number : 3
Page : 189-196
Year/Month : 1974 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 大動脈縮窄症には先天性心疾患を合併するものが多いが, その中でも, いわゆる乳児型大動脈縮窄症に合併するものとしては心室中隔欠損症, 動脈管開存症, その他血行動態的に重篤なものが多く, これらの合併症が早期死の原因となる. これに対し, いわゆる成人型大動脈縮窄症では大動脈二尖弁が最も多い合併症であつて, これは年長例における大動脈弁狭窄および大動脈弁閉鎖不全の原因となる. 一方心室中隔欠損症兼大動脈弁閉鎖不全の発生頻度はNadasら1)によれば, すべての心室中隔欠損症の約5%に当るという. われわれは, 成人型大動脈縮窄症, 心室中隔欠損症, 大動脈弁(三尖弁)閉鎖不全症, バルサルバ氏洞動脈瘤を合併した極めて稀な症例を経験し, これを2期的手術により根治せしめ得たので若干の考察を加え報告する. 「症例」手術時21才の男子:病歴:生後まもなく心疾患を指摘されたが症状なく放置していた. 高校卒業後就職し, 肉体労働をするようになつてから下肢の疲労感が強く, 時には眩暈をきたすようになり, 高血圧症の診断で開業医の治療をうけた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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