アブストラクト(22巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大動脈弁置換術中に発生した急性心筋硬塞の硬塞切除による1治験例
Subtitle : 症例報告
Authors : 飯田良直*, 中島昌道*, 入山正*, 中江世明*, 芦沢一喜*, 中川洵**
Authors(kana) :
Organization : *山梨県立中央病院心臓外科, **東京医歯大麻酔科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 22
Number : 10
Page : 1039-1044
Year/Month : 1974 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 最近冠動脈外科の進歩は目ざましいものがある. 以前心筋硬塞は内科的治療がとられていたが, その結果は非常に悪かつた. 急性心筋硬塞は心不全・肺浮腫などのほかに, 不整脈がおこり易く, 放つておくと心室細動から死にいたる. 不整脈を除くため, あるいは心室細動でまさに死を持つばかりの患者の硬塞部を切除すると, 劇的に救命できることは, 文献上多数の報告から明らかである1)2)3)4). 一方弁膜症の患者の人工弁置換術の際に, 急性心筋硬塞を合併することも知られている. 多くは心室細動から心拍動に戻らず, 蘇生に失敗する5)6). われわれは最近大動脈弁置換術の際に急性心筋硬塞を合併し, 心室細動をとり除くことができなかつたので, 硬塞部を切除したところ劇的に心蘇生に成功した. 術中に発生した心筋硬塞切除術により救命できた症例はまだ少ないと思われるので, 報告する. 「症例」中○篤○, 男, 36才 主訴:動悸 既往歴・家族歴:ともに特記することなし.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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