アブストラクト(22巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心原性ショックを伴う急性下壁心筋硬塞に対する緊急大動脈冠動脈バイパス手術の一治験例
Subtitle : 症例
Authors : 田中信行*, 浅井康文*, 藤堂景茂*, 安達博昭*, 長尾恒*, 北谷知己*, 安喰弘*, 鎌田幸一*, 須田義雄*, 小松作蔵*, 和田寿郎*, 馬原文彦**, 山田弘**, 村上嶽四郎**, 箕輪登**
Authors(kana) :
Organization : *札幌医科大学胸部外科教室, **朝里病院胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 22
Number : 11
Page : 1134-1137
Year/Month : 1974 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 冠動脈硬化症患者の死因はその末期におこる急性心筋硬塞とその致命的な合併症である. 急性心筋硬塞においてはその3分の2の死亡数が病院外でおこるいわゆる突然死であり1)2), その理由としては心室性期外収縮→心室細動, 急性心停止の合併症が硬塞発症後1~2時間の間におこるためと考えられている. またこれらの突然死に対しては発症と死の機転までの時間があまりにも短かいため医師による治療が不可能であり, これらの末期と思われる患者に対しては心筋硬塞の予防が唯一の治療法と思われる. また急性心筋硬塞発症後幸に入院しCCUにて管理される患者においてすら20~30%の死亡率があり3)4), とくに心原性ショック(cardiogenic shock)を伴う症例は内科的治療のみではその死亡率は80%以上5)6)7)8)ときわめて予後不良であるため, より救命的, 積極的な治療法の出現が以前より望まれていた. 近年米国で発達してきた直接的冠動脈血行再建術は9)10)11)12), はじめ狭心症患者にのみ心筋硬塞予防の目的のためelective procedureとして広範に行われてきた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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