アブストラクト(23巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 完全大血管転位症の外科治療 ―病型からみた手術手技の検討―
Subtitle : 原著
Authors : 森川哲夫, 今野草二
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医大附属日本心臓血圧研究所
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 23
Number : 7
Page : 894-910
Year/Month : 1975 / 7
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 1965年以降東京女子医大付属日本心臓血圧研究所において行われた完全大血管転位症に対する外科治療は103例であった. これを合併する心内奇型により下記のI~III群に分け, 各群別に外科治療およびその成績を検討し合理的な治療方針を明らかにした. I群:VSDの無いものまたはあっても血行動態的には問題とならない小さなもの. この群のものはBASを第1選択とし, BAS効果のないものは積極的にMustard手術による心内修復を試みる. またBAS効果があっても根治手術の時期を逸することが無いよう注意する. II群:大きなVSDを伴うもの. この群のものはBAS効果が少ないものが多い. 3ヵ月未満で臨床症状の重篤なものには姑息手術としてBlalock-Hanlon手術兼肺動脈絞扼術を行う. 3~12ヵ月では積極的に一期的根治手術を試みる. 1歳以上では肺高血圧症の程度から術式を選択する. III群:VSD+PSを伴うもの. この群のものは4歳以下では原則としてBlalock-Taussigの短絡術を行なう. 5歳以上ではRastelli手術による心内修復を試みる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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