アブストラクト(24巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽弁閉鎖不全を合併した大動脈奇型-動脈管開存症と僧帽弁閉鎖不全, 大動脈縮窄症と僧帽弁閉鎖不全の合併例の検討-
Subtitle :
Authors : 保浦賢三, 辻隆之, 井上健治, 城間賢二, 石井信行, 中島一巳, 須磨幸蔵
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医大第二病院循環器外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 24
Number : 7
Page : 918-924
Year/Month : 1976 / 7
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 動脈管開存症(PDA)や大動脈縮窄症(Coarctation of aorta)のような大動脈の一部に生じる血管奇型に僧帽弁閉鎖不全(MI)を合併する症例の長期予後に検討を加えた文献は少ない. このたび, われわれはPDA+MI2例とCoa.ao+MI1例を経験した. PDA+MIの2例中1例はPDA結紮術を1歳2ヵ月の早期に施行して, 一旦は心陰影の縮少, 肺血管陰影の減少が見られたものの3年後にはStarr-Edwards ball弁でもつて弁置換を施行する必要に迫られた. そして, この切除した僧帽弁は変形が著しく, 病理的にはリウマチ性変化も, 心内膜線維弾性症も認められなかつた. Nadasらが述べるようにPDA, Coa.aoに合併するMIは二次的な僧帽弁輪拡大によるものも存在するであろうが, PDA結紮, 大動脈縮窄部修復後も僧帽弁逆流音の残存する症例では, 厳重な経過観察を必要とすると思われる. 本論文では, MIを合併する大動脈の血管奇型の病態, 症状, 長期予後について検討した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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