アブストラクト(25巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 肺膿瘍・膿胸を併発した18才男子食道癌穿孔の1例 ―本邦最若年者と思われる症例報告― |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 師田昇, 四方淳一 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 帝京大学四方外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 25 |
Number : | 6 |
Page : | 791-797 |
Year/Month : | 1977 / 6 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 食道癌の発生年代別分布をみると, ほとんどが40歳代より始り, peakは60歳代, 70歳代にあり, 30歳代では稀とされている. われわれは吐血を何回か繰り返しながら緊急内視鏡で十二指腸潰瘍を発見され, ここよりの出血と推定された治療継続中膿胸併発, 当科に紹介, 急救手術により食道癌穿孔による肺膿瘍・膿胸と判明した18歳男子を経験した. 術後は呼吸・栄養の管理に多くの困難があり, これらを克服中全身転移症状が急速に出現, 術後5ヵ月余で死亡した. 本症例は文献的に年齢の点で本邦最若年者, 世界でも2番目の若年者ではないかと思われる. さらに本症例は先天的, 後天的に各種の肉体的・精神的発育異常を伴っており, 肺膿瘍, 膿胸を併発したこととあわせて興味があるので報告する. 「症例」T.F. 18歳, 男. 家族歴:両親は従兄妹関係の血族結婚であるが一族に精神的, 肉体的異常者はいない. 母親は結核で長らく病臥の後, 7年前に死亡, 患者に同胞はない. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 18才男子食道癌. 食道癌穿孔による肺膿瘍, 膿胸併発. 食道癌と各種肉体的, 精神的発育異常の合併 |