| Title ： |
心筋梗塞による僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁置換術およびA-C Bypass同時手術例-1症例報告と文献上166手術症例の集計・検討- |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
河村剛史*, 大沢幹夫, 森川哲夫, 小助川克次, 臼田多佳夫 |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
聖隷浜松病院外科, *東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
26 |
| Number ： |
6 |
| Page ： |
763-771 |
| Year/Month ： |
1978 / 6 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
40歳の男性で心筋梗塞後発生した僧帽弁閉鎖不全症に対して人工弁置換術とA-C bypass手術を併せて行い良好な結果をえた. 本症例は前尖支持の後乳頭筋の部分断裂であり, 陳旧性の下壁梗塞の上に高血圧が直接の誘因となったと考えられた. 冠動脈病変は右冠動脈の完全閉塞および前下行枝の50％の狭窄があり, 前下行枝の将来の狭窄の進行を考慮に入れA-C bypass手術を行った. 心筋梗塞後の僧帽弁閉鎖不全症に対する手術例は文献上166例の報告がみられ, その内乳頭筋機能不全によるものは107例, 乳頭筋断裂によるものは47例, 腱索断裂によるものは18例となっている. 手術様式は79％に人工弁置換術が行われ, 合併手術例は34％に行われている. 手術死亡は早期死亡26％, 遠隔死亡14％にみられ, とくに乳頭筋機能不全例が悪い. 術前の冠動脈病変の程度と範囲, 術前の心機能および術後の心機能の回復の程度に手術予後は左右され, 術前の冠動脈造影および左室造影による病態把握が重要である. 手術適応に関しては強力な内科治療を行い, 発症後3ヵ月以後に外科治療を行うのがよい. しかし急性期においても内科治療抵抗性のものに対しては救命手段として手術を行うべきである. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
心筋梗塞後僧帽弁閉鎖不全症, 僧帽弁置換術, A-C Bypas手術, 乳頭筋断裂 |
