アブストラクト(26巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 骨肉腫の肺転移による気胸について
Subtitle : 症例
Authors : 石田逸郎, 沢田勤也, 関保雄, 田中文隆, 福間誠吾, 高田典彦*, 保高英二**, 田中昇**
Authors(kana) :
Organization : 千葉県がんセンター呼吸器科, *千葉県がんセンター整形外科, **千葉県がんセンター研究所病理研究部
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 26
Number : 6
Page : 772-777
Year/Month : 1978 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 昭和47年11月から昭和50年8月までに, われわれの施設で扱った骨肉腫症例は19例で, 肺転移が認められた症例は18例である. そのうち3例に続発性気胸が認められた. 3例の続発性気胸例はいずれも開胸術を施行したが, うち1例は転移巣のbroncho-pleural fistulaによるものである事が確認された. 骨肉腫の肺転移による続発性気胸の原因は, 肺肋膜直下に転移増殖した肺転移巣の壊死部と肋膜腔との交通によるbroncho-pleural fistulaに起因すると考えられている. 「1. はじめに」骨肉腫の肺転移による続発性気胸例は, De Barrin(1937)1), Thornton et al.(1944)2), Lodmell et al.(1949)3)の報告以来, 現在も比較的まれな症例としてあつかわれている. そして最近では, D’Angio4)や石井ら5)6)によりその成因が解明されつつある. また胸部X線像上, 肺転移の明確でない時期に気胸を併発することがあり, このような場合, 肺転移を強く示唆することになり, 治療方針の決定や予後への影響など, 重要な意義をもつものといえる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 骨肉腫, 気胸, 開胸術
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