アブストラクト(26巻7号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 開心術後急性腎不全の発症に関する定量的解析 第2報 術前および術中の機能群別より作製した開心術後急性腎不全の発症予測式の比較 |
---|---|
Subtitle : | 原著 |
Authors : | 田中一彦****, 吉矢生人*, 島田康弘*, 山崎登自*, 川島康生**, 武田裕***, 井上通敏*** |
Authors(kana) : | |
Organization : | *大阪大学医学部集中治療部, **大阪大学医学部第1外科, ***大阪大学医学部第1内科, ****国立循環器病センター集中治療部 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 26 |
Number : | 7 |
Page : | 869-874 |
Year/Month : | 1978 / 7 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 開心術後急性腎不全を早期に予測するため, 術前および術中の項目を使用して開心術後急性腎不全を予測する重回帰式を作製し(R=0.983), すでに発表した12). 今回は, 術前および術中の項目を4群に分け, どの群が最も開心術後の急性腎不全の発症に影響を与えているかをみるため, 各群において発症予測式を作製し, 比較検討した. 術前の腎機能検査を中心とする群, 術前の心機能検査を中心とする群, 人工心肺中の項目を中心とする群および推定により抽出した項目を中心とする群に分け, 各々7~10項目にて開心術後急性腎不全の発症予測式を作製した. 各重相関係数は, R=0.749, R=0.467, R=0.726およびR=0.793であった. このことは, 開心術後急性腎不全の発症には術前の心機能の関与は少なく, 人工心肺中の影響さらに術前の腎機能が大きく関与していることを現している. また, 第1報で発表した予測式の重相関係数におよばなかったことは, 開心術後急性腎不全の発症には, 術前および術中の項目が, 種々, 多変量的に影響を与えていることを現している. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 急性腎不全, 開心術後急性腎不全, 発症予測, 多変量解析, 重回帰分析 |