Title : |
下大静脈左房還流異常と部分肺静脈還流異常を伴った心房中隔欠損症の1手術例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
会田博*, 山口繁*, 中島昌道*, 岩波洋*, 多田隈理*, 北野英一**, 竹越襄**, 村上暎二** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
*金沢医科大学第1外科, **金沢医科大学循環器内科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
26 |
Number : |
7 |
Page : |
881-888 |
Year/Month : |
1978 / 7 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
22歳男, チアノーゼはなく, 術前心房中隔欠損症と診断され手術を施行されたが, 中心部欠損型の心房中隔欠損に部分肺静脈還流異常と本症の合併を認めた. テフロンパッチを用いて部分肺静脈還流異常が左房へ還流するよう心房中隔欠損閉鎖を行い, かつ下大静脈の右房還流をはかる根治術を行った. 下大静脈左房還流異常症はきわめてまれな疾患であり, 単独で存在する場合はチアノーゼが認められるため, その診断は容易であるが, 心房中隔欠損症を合併するとチアノーゼは不顕性となりやすく術前診断は困難である. 「緒言」下大静脈左房還流異常はきわめてまれな疾患とされ, われわれが調べた限りでは欧米で剖検例も含めて6例の報告があるにすぎない. 一方本邦では心血管造影診断による1例の報告しかない. われわれは最近, 心房中隔欠損に部分肺静脈還流異常と本症を合併した症例を経験したので文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:A.O. 22歳男, 大学生 主訴:心疾患精査 家族歴:特記すべきことなし. 既往歴:同上 現病歴:小学校の頃健康診断にて心雑音を指摘されたが放置していた. 生来風邪をひきやすい方であったが成長の過程で呼吸困難や口唇チアノーゼなどは一度も認めていない. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
下大静脈左房還流異常症 |