アブストラクト(26巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽弁狭窄症に対する閉鎖式交連切開術後の再手術
Subtitle : 原著
Authors : 大山朝賢, 川島康生, 藤田毅, 森透, 橋本聰一, 北村惣一郎, 中埜粛, 井原勝彦, 森崎弘士, 河内寛治, 小坂井嘉夫, 曲直部寿夫
Authors(kana) :
Organization : 大阪大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 26
Number : 10
Page : 1233-1239
Year/Month : 1978 / 10
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 僧帽弁狭窄症に対し閉鎖式交連切開術を施行した症例で, 遠隔時再手術を施行した47例についての成績と弁の性状の変化について検討した. 弁の性状は従来教室で用いているSellorsに準じ, 比較的良好なI型の弁より, これが重篤なIII型に分けた. 1)症例は男20例, 女27例, 初回手術時の平均年齢は29歳であった. 初回の閉鎖式交連切開後3年7ヵ月~21年5ヵ月平均10年1ヵ月で再手術を施行した. 2)初回手術時, 弁の性状はSellors I型5例, II型35例およびIII型は7例であった. 再手術時Sellors I型の弁はなく, II型は15例と減少し, III型は32例と増加していた. 3)初回の弁口裂開時に, 満足すべき裂開が得られた症例は19例, 中等度の裂開は24例, わずかな裂開しか得られなかった症例は4例であった. 弁口裂開後左房への逆流を軽度認めたもの10例, 中等度のそれは10例であった. 4)再手術時の所見では32例は狭窄優位な症例で, 他は閉鎖不全優位な症例となっていた. 再手術方法は21例に弁切開術を, 他の26例に対しては弁置換手術を施行した. 5)僧帽弁交連切開後再手術を要するに至る因子として, 初回手術時の不充分拡大, 術前からある逆流又は術後の逆流の発生および弁の病理学的変化の増悪等をあげることができる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 再狭窄, 直視下弁切開術, 弁置換術
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