アブストラクト(26巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 骨肉腫の肺転移による開胸術7例の経験
Subtitle : 症例
Authors : 沢田勤也, 福間誠吾, 関保雄, 石田逸郎, 田中文隆
Authors(kana) :
Organization : 千葉県がんセンター呼吸器科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 26
Number : 11
Page : 1457-1463
Year/Month : 1978 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 骨肉腫は, 放射線大量療法とInfusion法により高い局所効果がえられるが, 大多数の症例は2年以内に肺転移を来たし, これが死因となっている. われわれは, 整形外科グループと提携し, 骨肉腫の肺転移により開胸切除術を施行した7症例の経験について報告する. 症例の平均年齢は16歳でOsteoblastic Type 4例, Chondroblastic Type 2例, Fibroblastic Type 1例である. Infusion法ではMethotrexate, Mitomycin C, 5-FU, Cyclophosphamideが投与され, 放射線療法では, LineacX線大量照射, 速中性子線療法が用いられた. これらの治療により病理組織学的には強い壊死と線維化がみられた. 肺転移に関しては, 原発巣の初発から肺転移発見までは平均12.9ヵ月であり, 原発巣の治療から開胸術までは平均9.9ヵ月であった. 胸部X線像は全例, 結節性陰影を示し, 一側単発1例, 一側多発1例, 両側単発3例, 両側多発2例である. 腫瘍倍加時間(Doubling Time)は, 平均19.6日である. 67Ga全身腫瘍スキャニングによる肺転移発見のための診断価値は低い. 開胸術は, 1回開胸術7例, 2回開胸術3例, 4回開胸術1例で, 術式は部分切除術5例, 肺葉切除術2例である. 切除された腫瘍の数は2個以上が5例であり, 2例は1個であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 骨肉腫, 肺転移, 開胸術
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