アブストラクト(26巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽弁閉鎖不全症に対する弁尖延長術の1例
Subtitle : 症例
Authors : 北川元信*, 佐々木正明*, 北村昌之*, 工藤武彦*, 村上和彦*, 高橋雅俊**
Authors(kana) :
Organization : *南多摩病院外科, **東京医大外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 26
Number : 12
Page : 1563-1566
Year/Month : 1978 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 43歳の主婦の僧帽弁閉鎖不全症に対して弁形成術を行い, さらに残存した逆流に対して弁尖のpliabilityが十分あったので, 後尖に自家心膜を用いて弁尖延長術を試みた. 術後1年4ヵ月以上経過するが心雑音もなく順調に経過している. 僧帽弁閉鎖不全症の外科的治療法は主として弁形成術と人工弁置換術が行われており, 近年人工弁優先の考えが支配的であったが, それも血栓形成, 感染など重大な合併症の問題が未解決である. そこで弁形成術について改めて考慮してみる必要があると思われる. 「はじめに」僧帽弁閉鎖不全症に対する人工弁置換術が血栓症, 感染症等の問題のため, 今日反省期に入っているといわれ, これらに代って自己心膜を用いた僧帽弁尖延長術(mitral leaflet advancement)は試みる価値があると考えられる. もちろんこの際弁の器質的変化を十分観察しなければならない. われわれは僧帽弁が器質的に短縮して閉鎖不全を生じた症例に対して, その弁尖延長術と弁輪縫縮術を試み一年間の経過を観察して良好な結果を得たので報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 僧帽弁閉鎖不全症, 僧帽弁尖延長術(Mitral leaflet advancement), 弁輸縫縮術
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