アブストラクト(27巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 術後の糖尿病昏睡のため治療に難渋をきわめた二弁置換術の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 副島健市1),2),3), 土屋幸治1),2),3), 保浦賢三1),2),3), 飯田良直1), 三輪勣4), 飯田文良1), 和田寿郎2)
Authors(kana) :
Organization : 1)山梨県立中央病院心臓外科, 2)東京女子医科大学心研外科, 3)東京女子医科大学第1外科, 4)山梨県立中央病院内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 27
Number : 1
Page : 104-108
Year/Month : 1979 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 高滲透圧性高血糖性非ケトン血性糖尿病昏睡は, 最近その特異な病態, つまりケトン体を尿中に認めない糖尿病昏睡として注目をあつめている. われわれは大動脈狭窄兼閉鎖不全症および僧帽弁狭窄症に対して2弁置換術を行い, 術後に本症を併発しその治療中に心不全の進行を認めたが, 幸いにも救命しえた症例を経験したので報告する. 「はじめに」高滲透圧性高血糖性非ケトン血性糖尿病昏睡(以HHNKDCと略す)は, ケトアシドーシスを主徴としたいわゆる糖尿病昏着に比べ, 頻度は少ないものの致命率の高い疾患1)として注目されている. 今回われわれは僧帽弁狭窄症(以下MSと略す)+大動脈弁狭窄兼閉鎖不全症(以下ASおよびAIと略す)の開心術々後にHHNKDCを合併したが, 治療が奏効し治す事ができた症例を経験したので報告する. 「症例」M.O. 34歳, 女性, MS+ASi 既往歴及び家族歴:昭和47年に急性腎炎と診断された以外, 特記すべきことはなく, 家族歴においても糖尿病は認めない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 高滲透圧性高血糖性非ケトン血性糖尿病昏睡, 開心術, 心不全
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