アブストラクト(27巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 重複僧帽弁口(Double Mitral Valve)を伴った心内膜床欠損症の1手術治験例
Subtitle : 症例
Authors : 乃木道男, 横須賀達也, 西山清敬, 大野敏己*, 星野桓夫*, 渡辺哲*, 原田昌範**
Authors(kana) :
Organization : 国立横浜病院心臓外科, *国立横浜病院循環器科, **東京女子医科大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 27
Number : 1
Page : 109-115
Year/Month : 1979 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 52歳の女性にみられた重複僧帽弁口(Double mitral valve)を伴った不完全型心内膜床欠損症の手術症例を報告した. この症例は術前よりAdams-Stokes症候群を合併しており, 結局, 体内式ペースメーカーの植え込み手術も必要となった. 術後の経過は良好で自覚症も改善された. 重複僧帽弁口は非常に稀な心奇形であり報告例も少い. 約50%に他の心奇形の合併があり, 特に心内膜床欠損症との合併が最も多く認められている. 一般に重複僧帽弁口は臨床的に無症状であり手術の対象にはならないといわれている. しかし, 中には閉鎖不全, 狭窄があって手術の対象になる症例もあり, この点注意を要すると考える. また, 重複僧帽弁口と単なる弁尖の裂孔との差違は弁尖が個有の腱索を有しているか否かによる. 報告例は両弁とも個有の腱索があり, 弁の開閉運動は良好であった. なお, この症例はCascosの分類でCommissural typeに属するものと考える.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 重複僧帽弁口, Double Mitral Valve, 心内膜床欠損症, Adams-Stokes症候群, ペースメーカー
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