アブストラクト(27巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 三尖弁閉鎖症外科治療における左心機能
Subtitle : 症例
Authors : 江郷洋一**, 中沢誠*, 黒沢博身, 和田寿郎, 高尾篤良*
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医大心研外科, *東京女子医大心研小児科, **国立循環器病センター外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 27
Number : 2
Page : 217-223
Year/Month : 1979 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 三尖弁閉鎖症は解剖学的諸因子, 血行動態的諸因子が複雑にからみ, その病態の解析に大きな障害となっている. 今回われわれは三尖弁閉鎖症21例の左心機能を容量分析を中心に解析し, 完全右心バイパス術との関係を中心に考察を加えた. LV EDVは各型とも正常の2倍ちかくあり, その決定因子は体循環血流量, 肺循環血流量, 側副血流量の3者である. Ejection Fraction, Stroke Work Index, Contractility Indexの心収縮能を示すパラメーターは正常域にある. 三尖弁閉鎖症は肺循環, 体循環の両者が左心室のみの仕事でまかなわれているという血行動態的特徴がある. 完全右心バイパス術後は肺動脈血流量分のvolume loadがとれ左心室の仕事は軽減する. 従って完全右心バイパス術後, LV EDV, Ejection Fractionなどの左心系パラメーターがどのように改善するかが問題となる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 三尖弁閉鎖症, 左心機能, 完全右心バイパス術
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