アブストラクト(27巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大動脈中隔欠損症と右肺動脈大動脈起始異常症の合併例
Subtitle : 症例
Authors : 富野哲夫, 内藤泰顕, 本多正知, 康義治, 鬼頭義次, 小柳仁, 藤田毅, 曲直部寿夫, 馬場清*, 神谷哲郎*
Authors(kana) :
Organization : 国立循環器病センター外科, *国立循環器病センター小児科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 27
Number : 2
Page : 230-236
Year/Month : 1979 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 大動脈中隔欠損症と右肺動脈大動脈起始異常症が同時に合併したきわめて稀な症例について報告した. A-P windowと右肺動脈の開口部は隣接しているが, 明瞭なridgeにて隔てられていた. 人工血管を用いてA-P windowと右肺動脈とが交通するように大動脈腔内で隔壁を作成した. A-P windowと右肺動脈異常症はおのおの独立した疾患と考えられているが, 発生過程から考察して総動脈幹の内膜隆起(truncoconal ridge)の発生部位にて決定される一連の大動脈中隔異常であると考えられ, 本症はその中間型であろうと推測した. 「はじめに」大動脈中隔欠損症(Aortopulmonary septal defct, A-P window)は胎生期の総動脈幹の中隔発生過程で欠損孔を生じるものであり, 比較的まれな先天性心疾患の1つである. また右肺動脈が上行大動脈より分岐するものは右肺動脈起始症(anomalous origin of the right pulmonary artery from aorta)と呼ばれ, これも先天性の血管異常のうち発生頻度がきわめてまれなものである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : A-P window, 遠位大動脈中隔欠損症, 右肺動脈大動脈起始症, 総動脈幹truncoconal ridge
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