Title : |
肺前循環に関する研究―とくに肺シャントよりの考察― |
Subtitle : |
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Authors : |
山岡慶之, 西村治, 桜井武雄, 田上豊, 滝本幹之, 太田久雄, 得津修一, 児玉憲, 岡田一男, 松岡純生, 鈴木淑男, 横井秀樹, 榎本克己, 岡田浪速 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
和歌山県立医科大学胸部外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
27 |
Number : |
8 |
Page : |
1145-1158 |
Year/Month : |
1979 / 8 |
Article : |
原著 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
肺前循環時における肺の病態生理の研究の一環として, 主として肺シャント率(Qs/Qt)を中心に検討を加えた. 今回著者らは正常犬に対して人工心肺を用い, veno-venous(V-V)およびveno-arterial(V-A)perfusionを施行することによって, 体循環系を一定に維持しながら体外循環潅流量, 混合静脈血酸素飽和度(Svo2), 混合静脈血炭酸ガス分圧(Pvco2)および心拍出量(CO)を選択的に変動させ, それらの肺シャントに与える影響について次の結果を得た. 1)潅流量を増加させた場合, 肺シャント率および肺胞-動脈血酸素分圧較差(A aDo2)は右心室送血では上昇したが, 右心房送血では変動が少なかった. 両者の肺動脈圧波形には著明な相違が認められ, 肺動脈血流動態の変動が肺シャント率に影響をおよぼしたことを示唆している. 2)肺シャント率は混合静脈血酸素飽和度および心拍出量と正の相関を示した. 3)混合静脈血炭酸ガス分圧の変動は肺シャント率に対して有意義な変動を与えなかった. 4)V-V perfusionでは潅流量30ml/kg/minの右心房送血が有利である. CO2の影響に関しては諸家の報告とは異なった結果を得たが, その理由は不明である. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
補助循環, 肺前循環, 肺シャント |