アブストラクト(27巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺癌患者の血清CEA値の測定ならびにその臨床的意義
Subtitle :
Authors : 白日高歩
Authors(kana) :
Organization : 福岡大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 27
Number : 9
Page : 1294-1299
Year/Month : 1979 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : ロッシェ, RIAキットを用い肺癌患者71名, 良性肺疾患患者21名の治療前後における血清CEA値を測定した. 5ng/ml以上を陽性とすれば, 肺癌例の49.3%が陽性であったのに対し, 良性肺疾患患者で陽性例はみられなかった. 肺癌では, 病期およびTNMの進行に伴ってCEAの陽性率の上昇や絶対値の増加がみられたが, とくにM1とM0との間には明らかに有意の差がみられた. 治療に伴う変化では, 術前陽性例の大部分が切除手術後陰性化したが, 再発, 再燃に伴ってCEA再上昇がみられた. 化学療法施行例でも同様の傾向がみられた. CEAと細胞性免疫能との関係を検討したが, はっきりした相関関係は得られなかった. 肺癌患者におけるCEA値の変動は, 治療効果を評価し, 予後を推定する1つの指標となるものと考える.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : CEA(癌胎児性抗原), TNM因子, 腺癌, T cell数
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