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本邦で最年長の49歳discrete型大動脈弁下狭窄症に対し, 膜様物切除および大動脈弁置換を施行した. 本症例はdiscrete型の予後, および治療方針を決定する上で貴重な症例と考えられる. discrete型では狭窄の急速な進行, 大動脈弁閉鎖不全の発生をみるので早期手術が肝要であり, 大動脈弁の荒廃が高度の場合は弁置換術を考慮すべきである. 「はじめに」先天性大動脈狭窄症のうちdiscrete型大動脈弁下狭窄症に対する手術報告は, 本邦においてはいまだ少ない. 本症は放置すると狭窄の進行, および大動脈弁の荒廃を招くため早期発見, 早期手術が肝要でる. その術式は膜様物切除であり, ほとんどの症例では切除のみで充分であるとされるが, 大動脈弁の荒廃が高度になると, 同時に弁置換術を行う必要がある. 教室では最近49歳の大動脈弁閉鎖不全を伴うdiscrete型大動脈弁下狭窄症に対し, 膜様物切除とともにHanccock異種心臓弁による置換術を行い治癒せしめえた. 本症例は, 本邦における最年長例で, しかも弁置換を要し治癒せしめえた唯一の症例で, discrete型の予後, および治療方針を知る上で貴重な症例と考えられるので, 若干の文献的考察を加え報告する. |
