アブストラクト(27巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : W-P-W症候群の外科治療における問題点*
Subtitle : 講座
Authors : Will C.Sealy
Authors(kana) :
Organization : デューク大学胸部外科**
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 27
Number : 10
Page : 1345-1351
Year/Month : 1979 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 1968年デューク大学メディカルセンターで不整脈の外科治療の可能性に興味を持つ内科, 外科医からなるグループが, 初めて難治性不整脈を有する中年の患者のケント束切断に成功した. この患者に対する手術はまず, 心室の興奮伝播過程の測定を行い, これを指標として副伝導路の局在を決定すること, つづいて心房から心室への移行部で副伝導路を切断することの二つによって行われた. 偶然とはいえ, 幸運であったのはこの患者の副伝導路が, 右室の自由壁に存在したことである, この部位はKentが(多分間違ってであろうが)正常の房室伝導路の一部として記載した伝導路である. 加えて, この部位は, WoodがW-P-W症候群の患者で初めて見出した副伝導路であった. Durrerはそれ以前に, W-P-W症候群の患者の表面電位地図を作成し, 伝導路を見出す方法を発表していた. Durrerの報告はBurchellによって再検されている. この患者では, 手術中に副伝導路をプロカインでブロックすることができたのであった. 結果として, この患者は(HolzmanとScherfが初めて唱えたのであるが)異常房室伝導路の存在がW-P-W症候群の原因であろうという, 明らかな確証を示したことになった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords :
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