アブストラクト(28巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Romano-Ward症候群と左胸部交感神経節切除術
Subtitle : 症例
Authors : 北浦一弘, 大賀興一, 中村昭光, 佐々木義孝, 玉利公正, 和田行雄, 坂部秀文, 内藤和世, 嶋田秀逸, 越智眞一, 佐藤伸一, 中路進, 橋本勇, 遠藤直人*, 谷村仲一*
Authors(kana) :
Organization : 京都府立医科大学第2外科, *京都第2赤十字病院救命救急センター内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 28
Number : 2
Page : 321-330
Year/Month : 1980 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 近年内科小児科領域においてRomano-Ward症候群あるいは遺伝性QT延長症候群が注目されている. われわれは心電図上QT時間の著明な延長, 心室性頻拍により失神発作の発現をみた本症の1症例に対し, 左胸部交感神経節切除術を施行した. 術前の心電図ではQT時間の著明な延長, 著明なU波, TU波の動揺が認められ, また心室性期外収縮を認めた. 心室性期外収縮は運動負荷により新たに発現したり, またその発現頻度が増加した. 不整脈予防のためにはPropranolol, atropine sulfateの経口投与が有効であった. またlidocaine hydrochlorideによる左星状神経節ブロックでQT時間の短縮, 著明なU波の消失, TU波の安定化が得られ, 左胸部交感神経節切除術が本症の治療とし有効であると考えられた. 術後QT時間の短縮, TU波の安定を得, 不整脈予防のための上記薬剤は全く投与せず, 良好な経過をとるかに思われた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Romano-Ward症候群, βブロッカー, 星状神経節ブロック, 左胸部交感神経節切除術
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