アブストラクト(28巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Bjork-Shiley僧帽弁におけるperivalvular leakageの心エコーについて
Subtitle : 原著
Authors : 会田博, 山口繁, 坂本滋, 中島昌道, 岩波洋, 多田隈理
Authors(kana) :
Organization : 金沢医科大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 28
Number : 3
Page : 393-398
Year/Month : 1980 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 非観血的に心機能を評価する上で心エコー法(UCG)は優れた検査法の1つであるが, われわれはBjork-Shiley弁による僧帽弁置換術(MVR)後生じたperivalvular leakageの2例をUCGにて診断し, 血栓形成による機能不全と鑑別しえたので報告する. 1例は僧帽弁閉鎖不全症(MI)と三尖弁閉鎖不全症(TI)のためMVRとringによる三尖弁縫縮術を行ったが術後8カ月目に心不全をきたしUCGによりearly diastoleにdisc humpを認めperivalvular leakageが考えられた. 左室造影にてMI III°のleakageを確認しleakage部の縫合と三尖弁置換術(TVR)を行った. 術後のUCGではdisc humpの消失を認めた. 他の1例はMIのためMVR施行後3日目より突然CVP上昇し収縮期雑音を聴取しUCGにて前者と同様の所見が得られperivalvular leakageが考えられた. 左室造影にてMI III°のleakageを確認し現在経過観察中である. Bjork-Shiley弁による僧帽弁置換術後, その機能不全が疑われた場合UCG上, 弁振幅, 弁開放速度, 弁閉鎖速度が正常値を示すもearly diastoleにdisc humpをきたした場合はperivalvular leakageと診断してよいと考える.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心エコー法, perivalvular leakage, Bjork-Shiley僧帽弁, 再弁置換
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