Title : |
開心術中の心筋保護法の臨床評価法に関する研究-酵素学的評価法を中心として- |
Subtitle : |
原著 |
Authors : |
鬼頭義次, 藤田毅, 内藤泰顕, 小柳仁, 中島伸之, 高野久輝, 富野哲夫, 康義治, 小原邦義, 小坂井嘉夫, 川副浩平, 田中一彦, 曲直部寿夫 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
国立循環器病センター外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
28 |
Number : |
7 |
Page : |
1090-1098 |
Year/Month : |
1980 / 7 |
Article : |
原著 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
開心術中心筋保護法の臨床的評価法について酵素学的評価法を中心として検討した. 心筋保護液使用, 局所冷却併用による心筋保護下に開心術を施行した後天性弁膜症82例を対象とした. 心筋損傷に及ぼす要因の指標とし心筋温の変化を時間で積分した値を酸素負債系数anoxic indexとして用いた. 血清酵素(GOT, GPT, LDH, CPK, HBD, CPKアイソザイム, LDHアイソザイム)を経時的に測定し, CPK, およびCPKアイソザイムはShell-Sobelらの方法にしたがい総遊出量および単位時間遊出量を求め下記の結果を得た. 1. 心筋損傷におヨぼす要因の指標として心停止時間に心筋温の変化を考慮したanoxic indexは重要である. 2. CPK-MBアイソザイムおよびその酵素遊出機転に基づく総遊出量は心筋損傷の定量的な評価の指標として極めて有用である. 3. 血清HBDは血中消退率が遅くその最高値は心筋損傷の指標として有用である. 4. 血清GOT, GPT, LDHは開心術中の心筋損傷の指標としては限界を認める. 5. MB-CPK遊出量と心電図上の左室肥大との関係, ならびに疾患の特異性に関してはさらに検討を加えたい. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
Cardioplegia, Myocardiol protection, Enzymatic analysis, CPK-MB isoenzyme |