Title : |
生後81日目の先天性完全房室ブロックに対するペースメーカー胸腔内植込み術の1例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
小澤正澄, 宮本巍, 清水幸宏, 大橋博和, 末広茂文, 三輪智久, 山下克彦, 小川信行, 岡本英三, 長野護*, 日野利治**, 熊谷直樹**, 前田浩** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
兵庫医科大学第1外科, *兵庫医科大学産婦人科, **兵庫医科大学小児科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
28 |
Number : |
7 |
Page : |
1170-1177 |
Year/Month : |
1980 / 7 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
症例は生後81日目の男児. 出生時の心拍数は46/分で心電図で完全房室ブロックを呈し, 呼吸促迫とチアノーゼを認めた. 発育は比較的順調であったが, 徐々にうっ血性心不全に陥り, イソプロテレノールの点滴静注を開始した. しかし輸液路の確保が困難なため, イソプロテレノールの経口にかえたが心拍数は60/分にまでしか増加せず, 生後81日目にペースメーカー植込み術を施行した. 左心室壁へ心筋電極を縫着し, 左胸腔内へジェネレーターを収納した. 術後は重篤な合併症も認めず, 1年1ヵ月の現在発育も良好である. ペースメーカーの胸腔内への植込みは, 利点が多く推奨できる方法であるが, 胸郭が小さい乳児では胸腔内臓器の圧迫などのため困難と考えられてきた. しかし本症例の如く, 生後81日目の乳児でも本法が可能で術後重篤な合併症はみられなかった. 先天性完全房室ブロックの治療, とくにペースメーカー胸腔内植込み術について考察を加えた. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
先天性完全房室ブロック, ペースメーカー, ペースメーカー胸腔内植込み術, 小児のペースメーカー植込み術, 新生児のペーシング治療 |