アブストラクト(28巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 最近, 経験した肺動静脈瘻の2例
Subtitle : 症例
Authors : 大野猛三, 草島勝之, 稲岡正已, 庭瀬公武, 小松作蔵
Authors(kana) :
Organization : 札幌医科大学胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 28
Number : 7
Page : 1178-1184
Year/Month : 1980 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 肺動静脈瘻(pulmonary arteriovenous fistula)は, 肺動静脈間の短路形成であり, 本邦では, 比較的稀な疾患である. 最近, 1年間に当教室にて2例の本症を経験したので報告した. 1例は, 7歳女児で, 学校健診にて肺異常陰影を指摘され, 一時肺結核として治療を受けていたが, その後当科入院, 胸部単純X線写真, 断層写真, 気管支造影, 肺動脈造影等にて左S2に存在する肺動静脈瘻と診断, 左上葉切除術を施行した. 瘻は, A1+2とV2からなっており, 術後経過順調で, 術後7ヵ月の現在正常学校生活を送っている. 第2例は, 48歳女性で, 当科に僧帽弁狭窄症にて入院, 僧帽弁交連切開術を施行したが, 術直後より, チアノーゼが改善せず, 肺動静脈瘻の疑いにて, 肺断層写真, 肺動脈造影を施行したところ, 右S8, S9, S10, 左S5. S8, S9, S10にそれぞれ肺動静脈瘻を証明, またシャント量測定にてQs/Qt58.5%であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺動静脈瘻(pulmonary arteriovenous fistula)Qs/Qt, 輸出入血管, teleangiectasia.
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